初心者向けオススメ統計学本7冊まとめ。理屈や意味を教えてくれる、わかりやすい本+ 統計学を学んだ方が良い理由

本/書評
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理屈から教えてくれる、わかりやすいオススメ統計学本の紹介まとめ

このページは?

統計学を気軽に学んでみたい、かつ、どうせ学ぶなら暗記ではなく統計式の意味が分かるようにしたいという統計学初心者の方向けのページです。

 

・統計学を学ぶメリットとは

【統計学とは、科学の文法である】

世界的な認知心理学者、スティーブン・ピンカーは「21世紀に人びとが必須とする教養3つ」として、「認知心理学」「経済学」そして「統計確率」をあげています。

これら3つは大きな共通ポイントがあって、「どれも人間行動やモノゴトの原理特徴を、数理的に厳密に捉えようとしたもの」ばかり。

考えてみると数理的分析を行うメリットとは、第一に「この世界の情報量の多さを、できるだけ落とさずに表現できる」こと。そのため結果どれも学んでいくと「世界に対しての解像度が上が」り、物事をより厳密かつ緻密に捉えることができます

 

・数理情報の情報量が多い理由

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画像引用元:比江島 欣愼『医療統計学入門』

 

ここ最近ではこれまで数理分析と無縁だった分野、「ビジネス」や「政策立案」「法曹界」といった分野でも、どんどん統計学が取り入れられてきていますが、それも上記を踏まえれば納得できるもの。

「統計学とは、科学の文法である」とは、ある統計学の教科書に書かれていた言葉ですが、なるほど、生き馬の目を抜く、競争厳しいビジネス界において、物事を緻密に分析できる「統計学」が必須とされるのは、ライバルに差をつけるといった点で、さもありなんといった感があります。

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さて今回は、「個人的に統計学を学ぶ際に役立った本」を紹介します。

選んだ本の基準としては、いわゆる「ハウツー本」ではなく、「ものごとの原理を丁寧にレクチャーしてくれる本」を選びました。ハウツー本でも分析なり解析はできるのですが、結局丸暗記しているだけなので、自分が何をやっているのか理解できず、スキルが上がりません。ダメな受験勉強と同じです。

一方以下の本から、「仕組みを理解しつつ学ぶ」と、スキルがぐんぐん上がりようになること請け合いです。

 

・読み物、啓蒙本系

統計学が世間においてどのように役立っているのかを知る、導入目的としてピッタリな本です。

①:イアン・エアーズ『その数学が戦略を決める』

難易度:☆☆☆☆ 1 / 5(とってもカンタン)

最近は「AIが仕事を奪う」なんて話が囁かれていますが、それを的確に示してくれる本です。

この本のすさまじいところは、統計学の初歩の初歩である「回帰分析」が、いわゆる「専門家」の判断より、はるかに正確で信頼できるということを示している点。

「医師による病気診断」「貧困をなくすための有効な福祉政策」「再犯率を下げるための有効な防犯政策」「職人によるワイン作成」「米国最高裁での違憲判断」「商品のヒット予測」など、専門家の勘と経験が導いた結論より、手持ちのExcelで導けるもののほうが信頼できるというのだからたまりません。

そのほか、「Amazonでのオススメ商品の紹介」「出会い系アプリでのマッチングシステム」「(Googleも自社に取り入れた)辞めそうな社員を予想して、その人に最適なフォローを行う方法」など、統計学の実用性を垣間見えることができます。

 

 

 ②:レヴィット『ヤバい経済学』『超ヤバい経済学』

難易度:☆☆☆☆ 1 / 5(とってもカンタン)

「相撲の八百長を統計分析で明らかにしちゃった」として知られる本(実際は、一番最初に統計分析で明らかにしたのは鳩山由紀夫元首相ですが)。

「金儲けの道具」「資本家の手先」などなど、一般的な「経済学」の世間的なイメージとは異なり、計量経済学を用いてさまざまな社会事象を分析。「ニューヨークの犯罪率が低下したのは中絶合法化のため」「温暖化対策にはCO2削減より大気圏に塵を撒いたほうが良い」など、びっくりするような結論が出てきます。全世界ベストセラー、トリプルミリオンも納得の面白さ。

「こんなの、ただの疑似相関(見せかけの相関関係のこと)だろ?」と吐き捨てる人もいそうだけど、そこは大丈夫。分析手法は因果関係を推定する統計的手法である「因果推論(下に参考図書を紹介)」に基づいており、ただのこじつけや勘、偏見によるものではありません。

 

 

・基本:統計学の原理を、わかりやすく解説

④:栗原伸一『入門 統計学 −検定から多変量解析・実験計画法まで−』

難易度:☆☆ 2 / 5(カンタン)

区間推定、検定、分散分析、多変量解析、実験計画法など、基本的な内容を紹介。

農業経済学が専門である著者による、大学での講義を元にしたという本著。「各講義で学生から寄せられた、わからない点をフィードバック」して書かれているとのことであり、なるほど確かに、読者にわかってもらおうとする著者の熱意が伝わってくる本。

数式がほとんど存在しないので(あることにはある)、数学が苦手な人向けに最適。具体例も豊富です。

 

 

⑤:有馬哲・石村貞夫『多変量解析のはなし』

難易度:☆☆ 2 / 5(カンタン)

多変量解析とは、「複数の原因(多変量)を元に、起きている結果を説明する」もの。

本書はその多変量解析のわかりやすい解説本。実際のほかの本では省かれているような数式まで、懇切丁寧に記述されていてわかりやすく、また身近な日常例を元に統計分析が行われており、イメージがわきやすいものとなっています。

 

 

⑥:大村平『統計解析のはなし』 

難易度:★*☆☆☆  1.5 / 5(とてもカンタン)

わかりやすさで定評のある大村平氏の本。これはオススメ。

あまりほかの本では詳しく説明されていない、「t検定」や「F検定」、「分散分析」の理屈と仕組みをていねいに解説。数式がほとんど登場しないので、苦手な人にもわかりやすい作りとなっています。

 

 

⑦:大村平『今日から使える統計解析』

難易度:★*☆☆☆  1.5 / 5(とてもカンタン)

上にも出てきた大村氏の本。こちらは内容をギュッとまとめてよりコンパクトにしています。

 

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以下、時間が空いた時に追ってコツコツ更新していきたいと思います。

・高橋信『マンガでわかる統計学』

難易度:☆☆☆  2 / 5(カンタン)

・ロウントリー『新・涙なしの統計学』

難易度:☆☆☆  2 / 5(カンタン)

また以下は、各事項について説明が分かりやすかった本の紹介

・数理統計学・確率論

・正規確率プロット

・ハザード関数

・残差分析

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・t検定

2つの群の平均値の差の検定

大村平『今日から使える統計解析』

・F検定

2つの集団のバラつき(分散)の比についての検定

大村平『今日から使える統計解析』

・カイ二乗検定

ある集団の値のバラつき(標準偏差)についての検定

・分散分析(ANOVA)

3つ以上の群の平均値の差についてF検定を行うことで、ある要因の実験結果に影響を与えたといっても良いかどうかの検定

石村貞夫『分散分析のはなし』東京図書

津島栄輝、石田水里『医療系データのとり方・まとめ方―SPSSで学ぶ実験計画法と分散分析』東京図書

・ダミー変数

・重回帰分析・多変量解析

複数の原因を元に、生じている結果を説明する

・共分散分析構造(SEM)

豊田秀樹『原因をさぐる統計学ー今日分散構造分析入門(ブルーバックス)』講談社

・主成分分析

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・RCT(ランダム化統制試行)

トーガーソン『ランダム化比較試験(RCT)の設計 ヒューマンサービス、社会科学領域における活用のために』

・ベイズ統計学

小島寛之『完全独習 ベイズ統計学入門』

渡部洋『ベイズ統計学入門』

・時系列解析

横内大介ほか『現場ですぐ使える時系列データ分析 ~データサイエンティストのための基礎知識~』

・社会科学における統計学(計量経済学・計量政治学)

白砂堤津耶『例題で学ぶ初歩からの計量経済学』

山本勲『実証分析のための計量経済学』

アングリスト&ピスケ『ほとんど無害な計量経済学』

・因果推論

80年代後半に人工知能の研究者、ジュディア・パールが考案する。確率論に「介入」なる観点を導入することで、相関関係ではない因果関係を数学的に定式化したものです。

森田果『実証分析入門 データから「因果関係」を読み解く作法』

岩波データサイエンス委員会『岩波データサイエンス Vol.3』

アングリスト&ピスケ『ほとんど無害な計量経済学』

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・R

山田剛史『Rによるやさしい統計学』

・Python

辻真吾『Pythonスタートブック』

クジラ飛行机『実践力を身につける Pythonの教科書』

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・数理統計学

数学的にキチッと学びたい人のための本。そのため、少々難しいかもしれません。

馬場 敬之 『スバラシク実力がつくと評判の統計学キャンパス・ゼミ』

理系学生におなじみのマセマの本。やはり細かく、かつわかりやすい。

・数学が苦手な人向け

平岡 和幸・堀玄『プログラミングのための確率統計』

・線形代数

・微分積分

・図鑑的な本

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