シングルマザーの半分は、就労収入169万円以下(母子家庭に関するデータ6つ)

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シングルマザーの半分は、就労収入169万円以下(母子家庭に関するデータ6つ)

 

母子家庭の母の年間収入、半分が208万円以下(2015年)

母子家庭とは…

配偶者のない女性と、その扶養すべき二〇歳未満の子供からなる家庭。母子世帯(三省堂 大辞林より)

 

日本国内において、母子世帯数は123.2万世帯。日本の総世帯数は5340万世帯なので、全体の2.3%が母子家庭となります。

・母子世帯の占める割合

 

厚生労働省「全国ひとり親世帯等調査」によれば、平成27(2015)年の母子家庭全体の平均年間収入は348万円。家庭全体の年間収入中央値は300万円

 

指標の見方に関しては、一部の富裕層、要するに「一流企業勤務」「医師」「弁護士」「国家公務員」「企業経営」「教職員」「大学教授」etc…などといった職業のシングル母親氏により、平均値は全体が過当に引き上げられ指標の妥当性が失われます。

そのため、「全体のちょうど半分の位置」にある「中央値」のほうがより実態に近い指標と言えます。

 

・母子世帯の年間収入状況(平成27年)

2015年調査(世帯) 2010年調査(世帯) 2015年調査(母自身) 2010年調査(母自身)
平均世帯人員 3.31人 3.42人
平均収入 348万円 291万円 243万円 223万円
中央値 300万円 240万円 208万円 200万円
中央値(就労収入) 169万円 150万円
下位25%の収入※1 200万円 150万円 150万円 120万円
下位25%の就労収入
100万円 90万円
世帯1人当たりの平均収入 105万円 88万円

※1…第1四分位数のこと

 

母子家庭の4分の1が、世帯収入200万円以下

データは、母子世帯の経済的苦境ぶりをこれでもかと示しています。

母子世帯の母自身の平均収入は 243万円で、世帯平均収入は348万円。より実態に近い「中央値」を参照すると、半数の母子家庭は世帯年収が300万円。平均世帯人数が 3.31人ですから、300万円で3人の生活をやりくりしていることになります。

下位25%に限ってみれば、世帯年収が200万円以下。同様に3人で暮らしているとすると、200万円で3人暮らしというのは相対的貧困にそのまま当てはまるものに。

 

シングルマザーの半分は、就労収入169万円以下

また母子世帯の母自身の収入の中央値は169万円ということで、「シングルマザーの半数の就労収入は169万円以下」ということに。下位25%では100万円以下になります。

今回2015年の調査結果は、前回2010年の調査結果より全体として経済的に改善されたものとなっていますが、シングルマザーの方自身の収入はそれほど増えていません。

 

このような収入額の低さは、就労形態によるものが大きいようです。母子家庭での収入上の「大黒柱」である母の就業状態は、派遣社員・パート・アルバイトで計48.4%と半数近く。

また全体の9.4%の方はにおいては、働いていない状況にあります。

・母子世帯の母の就業状況

就業している 働いていない 不詳
81.8% 9.4% 8.8%

 

・働いている場合における、職業上の地位

正規職員 派遣社員 パート・アルバイト 会社役員 自営業 家族従業者 その他
44.2% 4.6% 43.8% 0.9% 3.4% 0.5% 2.5%

 

母子家庭の世帯収入、「児童のいる世帯」の半分以下

なお、児童のいる世帯を100とした場合の母子家庭の平均世帯収入は49.2。数年前におけるこの数値は、30代半ばだったため改善されているといえますが、とはいえ母子世帯における生活の大変さがうかがえます。