産経新聞がネトウヨ路線を止めるらしい

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産経新聞がネトウヨ路線を止めるらしい

 

産経の路線変更、背景にWebサイトへの注力化

雑誌「ZAITEN」2018年10月最新号によれば、産経新聞が現在のネット受け狙い路線を止めるらしい。

ジャーナリスト・山鹿武廣氏による記事『産経新聞「安倍が日枝に救済要請」』によれば、産経新聞は今後、より一層のWebサイトの収益化と紙面の切り捨てを行う方針だ。

 

記事によれば、現状、産経の文面はネット上での受けを狙った「ネトウヨ路線」となっている。しかしこれが広告収益上のボトルネックを生んでおり、同社幹部曰く「ジャンクメディア扱いされてしまい、広告収入が最低ランクのニュースサイトとなっている」らしい。そのため広告収入を増加を目指し飯塚浩彦社長ら現経営陣が、これまで政治部主導で行われてきた現行路線を見直そうとしているという。

なお社団法人ABC協会調べによれば、2018年2月時点における産経新聞の販売部数は151万6774部。

 

「商売右翼」

自分も時々、産経新聞の記事をネット上で見ることがある。だが、どう贔屓目に見ても最近の産経の記事はひどい。

実際、ここ最近話題になった記事など次の通りである。

「【解答乱麻】「反日日本人」がなぜこんなに多いのか カギは米国産「WGIP」にあり」

「金正恩氏斬首後の「不統一国家」 度を超す自己主張+激高しやすい民族性+偏狭な民族&共産主義者が入り乱れ」

「【軍事情勢】マッカーサーが造った「遺伝子組み換え人間」」

 

タイトルからして傾向が読み取れるが、ノリが「2ちゃんねる的」というか「まとめサイト的」というべきか。とかく「ある共通の敵を作り、シンプルな主張を押し出して仲間内で盛り上がる」という、商売のみならず人気を得る上での鉄則事項を愚直に実践しているようだ。

 

そういえば週刊金曜日が2017年に出版した『検証 産経新聞報道』という本においては、

実のところ産経新聞記者に右派はそれほどおらず、ほとんどが「商売右翼」であり、生き残るため仕方なしにやっている

みたいなことが書いてあったが、なるほどそれもうなづける。

 

 

生き残りのための急進的戦略

例えば投票行動においては、中位投票者(投票者の選好分布の中位置にある投票者)が選好するものが好まれる「中位投票者定理」なるものが知られている。

もちろん、商売においてこれは当てはまない。なぜなら商売の鉄則とは、「いかにニッチを見出すか」ということだから。すなわち一般的に、左派右派問わずどのメディアにおいても、急進的に振り切れば振り切れるほど人気となる。

 

反権力を明確に掲げる「東京新聞」「日刊ゲンダイ」は、この新聞不況のご時世において未だ部数低迷の煽りを(あまり)受けていないし、ネトウヨ路線の雑誌、「正論」「HANADA」も順調と聞く。

海外に目を向ければ、アメリカを代表するリベラルメディアの「ニューヨークタイムズ」は、トランプ大統領というわかりやすい敵が登場後、電子版の会員数が70%近く増加した。同紙の17年7月~9月期は純利益が前年同期比で80倍にもなり、直近の18年4月~6月期も前年同期比51%の増益となっている。

このようなことは、もちろん産経新聞経営陣もわかっているはずで、だからこそ、これまで記者の思潮に加え戦略的に「商売右翼」路線を取ってきたのだろう。

 

しかしいくら「生き残るため」とはいえ、その帰結が数々のヘイト記事につながっていったのは許されることなのだろうか。

人間の「業」というものを感じずにはいられない…。

 

産経新聞の2018年3月期決算は9億円の最終赤字で、やはりというか経営状況はよろしくない。今後、「中道路線」を取る同社の経営状況は改善されるのか、そもそも本当にその路線を取るようになるのか、注目したいところである。

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